「曲が仕上がった」とは、どういう状態?
「この曲、もう仕上がったね!合格」
そんな風に言われた時、皆さんはどんな状態を思い浮かべますか?
多くの方が、「楽譜を見ずに、間違えずに、最後までスラスラと弾けること」
と考えるのではないでしょうか。
もちろん、それは大切なゴールのひとつです。
私も生徒さんがそこにたどり着けるよう、 日々のレッスンで丁寧に導いています。
でも実は、その「スラスラ弾ける」という状態には、 大切な前段階があるのです。
スラスラ弾ける前に必要な力とは?
それが、【自分の力で、楽譜を正しく読むこと】です。
「楽譜を読む」というと、「ド・レ・ミがわかること」 と思われがちですが、実はそれだけではありません。
楽譜には、音符以外にも様々な情報が詰まっています。
楽譜に込められた、大切な情報
例えば、
〇音の並び(ドレミファソラシド)
〇リズム(音符や休符の長さ)
〇テンポ記号(どれくらいの速さで演奏するか)
〇強弱記号(f や p など、音の強さ)
〇指番号(どの指でピアノを弾くかの指定)
これら全てをしっかり読み取り、理解し意識して弾くことで、はじめて「楽譜が読めている」と言えるのです。
そして、どれも大切な要素ではありますが、 私が特に強調したいのが…
「譜読み」がしっかりできる人は、伸びていきます
譜読みを丁寧に行う生徒さんは、その後の練習も効率的に進み、 仕上がりまでのスピードも速いです。
また、曲を忘れてしまっても、 もう一度自分の力で楽譜を見ながら立て直すことができるという、 大きな力になります。
逆に、譜読みをおろそかにしてしまうと、 ミスタッチが直らなかったり、
暗譜に頼りきってしまい、本番での不安にもつながります。
だからこそ、私は声を大にして言いたいのです。
「譜読みは、大事!」
「譜読み=面倒」ではなく、「譜読み=必要な力」
譜読みが丁寧にできるということは、「音楽の理解力」 が高いということです。
これは、ピアノに限らず、他の楽器でも、 音楽全般に通じる力です。
音符一つ一つを読み飛ばさず、 想像しながら丁寧に譜面と向き合う。
それは、作曲者の気持ちを受け取り、 自分の演奏に落とし込む大切なステップでもあります。
ぜひ生徒さんには、ただ「音を並べる」だけではなく、
楽譜から「音楽を感じ取る」 力を育てていってほしいと願っています。
最後に
「スラスラ弾ける」状態は、 決して一朝一夕にできるものではありません。
でも、楽譜を正しく読み取り、 理解しながら練習を積み重ねていくことで、 誰でも必ず近づいていけます。
そしてその道程こそが、 ピアノを学ぶ中で得られる一番の宝物なのではないでしょうか。
ぜひ、おうちでの練習の際も「譜読み」を大切に、 時間をかけて向き合ってみてくださいね。
今日も音楽の時間を楽しめますように。

